入国手続きはトントン拍子に進み，着陸からわずか25分でもうHertzレンタカーの送迎シャトルを待つ人となった．小冊子「LAでの運転心得」によると，Losangeleser （LAの人々という造語）は大変忙しいので，制限速度以上でフリーウェイを飛ばしたり，ウィンカーを出さずに車線変更することも多い．自然渋滞もしばしば起こるので，いつでもブレーキを踏めるよう心がけよとのこと．

ドライブをはじめたのは11:20だった．クルマはフォードの小型車．10分ほど遠回りをしてしまったが，無事，予定したフリーウェイ105号に乗った．アメリカのドライブガイドのホームページを真似て，以下I-105 Eという具合に略記する．United States Inter States Freeway Root 105, Eastの略で，アメリカ合衆国 州横断道路105号，東方面行きという意味になる．

網の目のように張り巡らされたLAのフリーウェイには些か緊張したが，それも最初の20分ほどのこと．あとはLosangeleserに交じって楽しく走った．周りのクルマの走り振りは「LAの運転心得」に書いてあった通りだ．渋滞にも1度ハマッた．

I-105 E 26.2 km，I-605 N 18.8 km，I-10 E 42.5 kmと走り，さらに大きなジャンクションを通過して，I-15 Nに入った．周囲のクルマが目立って減り，進路が西から北に変わった．あと20km，15分ほどでカホン峠への入口のはずだ．逸る気持ちを押さえ，食料調達のため適当なインターチェンジで降りた．運良くショッピングセンターのすぐ脇だったので，飲料水のボトルとパンを求め，再びクルマを走らせる．

10分ほどで，I-205 Nとの合流点を過ぎ，進路が北西に向く．上り坂になってきた．いよいよ線路が見えてきた．長い直線区間だ．無名ながらここでも撮れそうだ．BNSFの線路だろうか，それともSPだろうか．アメリカなので，線路と言わずトラックと書こう．I-15 Nには登坂車線が設けられ，上下線がやや離れた地点に差し掛かった．ここはもうカホンという地名のはずだ．右手の山はカホン山なのだろう．その時，左手に北行きの長い貨物列車が見えた．おお，カホンだ！先頭にはUPかBNSFと思しきオレンジ色の機関車が4台も連なっている．4重連なんて初めて見た．

もう一度書こう．おお，ついにカホンに来た！早くも興奮は最高潮に達している．