3分ほど経ったろうか，前方で列車のジョイント音が聞こえた．来た！　カメラを眼下のSP線に構えて待つと，いつまで経っても列車は来ない．音はだんだん近づいているというのに．と，最も遠いBNSFのSouth Trackに先ほど遠く望んだオイルタンク列車が現れた．慌ててフレーミングをやり直し，立て続けにシャッターを切る．ちょうどバックにはI-15と138号のジャンクションが入る．このフレームで眺めるカホンは箱庭のようだ．

機関車をクローズアップしてみると，どれもBNSF機ながら塗装はBNSFl標準色と旧SF(Santa Fe)色に分かれる．前から順にBNSF4580，SF8275，そしてSF8291だ．

列車は真横を過ぎ，岩陰に消えた．振り返ってその先を見ると，南東方に列車の現れそうなBNSFのSouth Trackと思しき線路が一部分だけ見えた．後追いながらいい雰囲気なので，ズームを構えたが結局列車はここには来なかった．そして5分ほどしてからはるか南の彼方に現れた．実は，後になってこのSouth Track一部分と思われた線路は，サリバンカーブの一部，つまりいま眼下にあるSPとUP North trackの延長線上にあることが分かった．それほどサリバンカーブの曲がり角は大きい．